小学生俳句王選手権



ひとこと:突き抜けるように高く見える秋の澄んだ空、そこに一片の雲、くっきりした輪郭の影を地表に落とし、その動きとともに猫が動いている。それだけの句なのだが、秋の雲と猫の共鳴がおもしろい。素敵な俳句的発想だ。



ひとこと:『スタンドバイミー』のような青春映画の一場面を想像させる世界。西日を受けて、壊れた自転車を引き、とぼとぼ歩く二人。残念な一日の終わりだが、挫折を共にする仲間がいて、ほろ苦くも甘い思い出になる一句だ。



ひとこと:夏休みも夜遅くまで勉強に励んでいる作者だろう。天文の好きな理系の少年だ。息抜きにベランダに出て望遠鏡。暑い夜だが悠久の空の向こうに涼しく光る火星の瞬き。静かな静かな少年と宇宙の交信に感動したよ。



ひとこと:あれきみは!という呼びかけの上五が大胆で目を引く一句だ。生まれたての時の小さな蟷螂が一年経つと、その名の通りこんなに立派になる大きくなる。さすがオオカマキリだね。昆虫のその成長にもびっくり。



ひとこと:夏の空に勢いよく湧き上がる入道雲、その力強い姿を「空破る」と表現したところが見事だ。むくむくと大きくなってむくりと立ち上がる音も効果的で大きくなる様子をとらえた。空の向こう側まで続こうとするダイナミックな入道雲。


ひとこと:持久走をずっと見続ける所に立つ銀杏の木、とも読めるし、持久走中、ずっと銀杏の木を見て頑張って走るとも読める。僕は後の方の読み方が気に入っているよ。静かに舞い落ちる無数の銀杏黄葉も捨てがたいけどね。

ひとこと:秘密の話、二人の会話だね。どんな秘密の会話かな。汗だくの夏の通学中、思わず体がカッと火照るような衝撃的な秘密を話しが二人で交わされる。でも、ひそひそでなく、あとで誰かに話したくなる楽しい秘密話かも。

ひとこと:様々な場面が想像できる句。僕は出番直前の聖歌隊などが寒い舞台袖で白い息を吐きながら緊張をおさめているふうな、一人一人の人物を思ったよ。息の分だけ緊張が出て行くと信じ込む人物の真剣な表情が見える。

ひとこと:去年の印象深い流行語の誉め言葉、「半端ないって」を俳句の中に上手に取り込んだのが見事。凍て月とも呼ばれる冬の月。その怜悧な光をこんなふうにほめられて、冬の月がちょっとはにかんでしまうかも。




ひとこと:りんご狩りの様子が楽しく描かれているね。濃い赤色のりんごが甘そう、ということで真剣に実を選んでいる作者の強い視線も感じるよ。秋空の澄んだ青と林檎の実の赤の対比も感じられて色彩も鮮やかで美しい句だ。

ひとこと:まるで散髪をせがんでいる子どものように田んぼを見ている視点がユニークだ。もしくは立派に実った稲穂がその実りの喜びを抑えきれず、ウキウキしてほめられたがっているよう。漫画的だね。

ひとこと:のぼり棒は登るたびに開放感のある空へ、という感じだけれど、晩秋の寂しい空へ近づくこののぼり棒は少し大人へ近づいていく気分のようでもある。一筋の将来を見つけに上がる孤高の少年の世界だ。

ひとこと:ごうごうと降る長雨の五月雨(さつきあめ)、その雨に閉じ込められて屋内で書き物にいそしむ中、ボールペンもインクも切れた。そのやるせない感情の瞬間を見事に物だけで表現していて、大人の俳句だね。

ひとこと:夏の空の爽快な青をバックに、いろんな動物が生き生きと活動するさまを「おどってる」と表現したところがいいね。さまざまな形の雲を見立てたとも読めそう。とっても絵になって楽しい一句だ。

ひとこと:「ぼくのそだてた」がいいなあ!さつまいもをまるで年下の子のように毎日気にしている感じだ。土の中に埋めたサツマイモの根付きを見ることは実際は難しいだろうけれど、ワクワクして想像する様子がほほえましい。

入賞まであと一歩!チャレンジ賞

白杖を 持つ友の手に 桜ちる 岩手県 小5 千田 龍潤
夏祭り ベンチによりそう ラムネびん 奈良県 小6 松元 奈歩
植え木ばち 笑顔のあさがお ぱっと咲いた 東京都 小5 増渕 悠花
おとなの歯 たけのこみたいに 生えてこい 千葉県 小4 横山 雅弥
こおろぎが しばふの下の かくれんぼ 東京都 小2 飯沼 暖心
新米や 田んぼで食べる にぎりめし 東京都 小2 佐藤 寿飛
どんぐりの 歌を思い出す さかのみち 東京都 小2 柴田 颯人
滝しぶき 桜の花びら つかまえる 大分県 小5 三宅 翠南
雪だるま 次の日残るか 祈る日々 新潟県 小5 中野 陽太
せみがなく げんかん前で どうしたの 岐阜県 小3 棚橋 永登
朝やけに しんじゅのかざり 赤紅葉 千葉県 小5 石井 明香里
アジ釣りで パパはえさつけ サバいばる 千葉県 小5 井戸川 蓮
秋刀魚さん モデルもびっくり スリムすぎ 東京都 小5 尾上 志斗
おふとんと 仲良くなった 秋の朝 東京都 小5 石川 真帆
わざとらしく ため息ついて 息白し 東京都 小5 南 朱莉
風船が 秋の夕ぐれ 一人旅 東京都 小5 能登 梨彩子
ティッシュ箱 ハロウィンになって おどかされ 東京都 小5 内藤 道
さむい夜 人間こたつ 猫車 東京都 小5
天下谷 ちひろ
どんぐりよ ちかくのくりと せいくらべ 千葉県 小2 下司 耀
空にさく 大きな花火 こぼれそう 千葉県 小2 中野 優南
もみじたち 真っ赤になってる 恋したの 富山県 小5 魚住 咲月
夏祭り おどれおどれと せみなく声 千葉県 小5 小島 昌悟
天の川 ピチャキラキャッキャッと 星おどる 長崎県 小3 末永 らん
足のゆび おふとんまいご 雪の朝 兵庫県 小2 田中 結芽
まつぼっくり プチプチのひげ よるのパパ 東京都 小2 北島 小春
おちばもね キラキラおうえん うんどうかい 東京都 小1 岩井 明日香
くつ底に ひかる宝石 霜柱 東京都 小5 鈴木 久陽
いざまいる 進むだんじり 夜光る 神奈川県 小5 嶋田 忠真
夕暮れに   土手に映った   蘭の花 東京都 小4 山田 優翔
モミジの葉  恥ずかしがって  すぐ落ちる 大阪府 小4 木野本 美琴
ベランダで 金色の空 ひとりじめ 東京都 小4 谷口 こころ
豆をまけ! テストをにぎり  せまる母 愛知県 小3 土居 海斗
うでずもう 目つきを変える 春の昼
東京都 小6 阿部 将太
秋寒や こむら返りの 二秒間
東京都 小6 齊藤 篤士
寒空や 川辺にゆれる ススキかな
東京都 小6 磯貝 仁美
あしたこそ   セミより早く   起きるんだ
東京都 小4 瀬戸 のどか
おおぞらに 自由に絵をかく にゅうどうぐも
富山県 小4 吉越 帆高
ヒマワリが 教えてくれた 海開き
茨城県 小4 飯島 遙
月影の すみにゆれる すすきかな
茨城県 小6 石井 陽
冬の朝 ふとんをはがす 鬼の母
茨城県 小6 大久保 あかり
たいこなる 子供のかけ声 入道雲
茨城県 小6 湯原 妃南
向日葵が 太陽向いて 笑ってる
茨城県 小6 西村 周吾
ドングリは 秋ならではの ベレーぼう
茨城県 小4 永富 律
オニヤンマ 飛ぶ空すでに 鰯雲
茨城県 小4 吉成 侑希子
妹が 桜といっしょに 笑っている
茨城県 小4 大塚 リナ
雪野原 兎も犬も 大はしゃぎ
茨城県 小6 飯島 大翔
お父さん あくびしないで 子どもの日 東京都 小3 松尾 歩武
赤トンボ 夕焼バックに ファッションショー 千葉県 小5 岩野 耀幹
北風を 手まねきしてる 真っ赤な手 千葉県 小4 青木 二葉
夏休み たいくつそうな ランドセル 千葉県 小5 石川 瑠璃
寒くても 半袖短パン 雪合戦! 千葉県 小6 森山 梓
山のぼり のぼれのぼれと セミの声 千葉県 小3 河上 貴裕
やきいもと おかあさんのて あたたかい 千葉県 小2 渡邊 隼
月を見て おだんごよりも 自転かな 千葉県 小5 川口 寿引生
夜に咲く 花火と人の 笑い顔 千葉県 小5 田口 碧悠
雪とけて くまさん草から 顔を出す 千葉県 小6 中村 垣之清
葉桜よ 生き生き育て 未来へと 千葉県 小5 平野 晴
秋の空 木枯らし吹いて たき火かな 大阪府 小6 冨上 訊
あげ花火 空と川とに 花が咲く 福岡県 小6 松本 理壱
秋祭り 歩きつかれて からざいふ 福井県 小5 平井 莉央
秋晴れや 印刷された 夕日見る 福井県 小5 福島 望生
いわし雲 今夜のおかず 香り立つ 福井県 小5 細川 京吾
夏休み 高速道路 ナビの声 神奈川県 小6 有森 隆輝
ワイシャツに いつまで休むの 赤とんぼ 千葉県 小5 生地 藍衣
デパートが 赤白緑 冬近し 東京都 小6 細谷 愛華
せめてくる くささとともに ぎんなんが 東京都 小5 齊藤 広青
どんぐりを こまにしました まわるかな 千葉県 小1 堀江 湊
かぜの子が ふうりんならして 夏の夜 神奈川県 小5 山口 敬太
鼻の先 北風私を つれてゆく 東京都 小5 福司 陽菜
雲引いて 秋桜きらめく 夕やけや 千葉県 小6 松尾 賢明
つばめの子 旅立つ日来る 親ばなれ 千葉県 小5 鈴木 暖花
ひょっこりと ひなたぼっこの ふきのとう 千葉県 小5 本宮 由唯
この川の 名前も知らず さけ上る 千葉県 小6 大原 聖哉
初夢を とるためカメラを だいてねる 千葉県 小6 嘉山 蒼空
夜の海 貝がらころがす 波の歌 千葉県 小6 黒沢 凜乃
もみじいちょう 道をいろどる 秋の布
千葉県 小6 渡辺 柚奈
木々の葉が ちっておしえる 冬の声 千葉県 小4 宮下 陽至
別れの日 涙とともに 桜ふる 千葉県 小5 日向 櫂
夏の夜 空いっぱいに 花がさく 千葉県 小4 高橋 優月
霜柱 サクサクかなでる 協奏曲 千葉県 小5 佐藤 瑠乃
さくらの木 入学生を 見ているよ
千葉県
小5
畑野 紗希
すず虫は 永遠なりひびく オルゴール
千葉県
小5
佐久間 心遥
長雨に 静かにおがむ ウグイスの子
千葉県 小5 鈴木 心結
夜色の もみじを照らす 天の月
千葉県 小6 星野 将来
街中の 桜雲海 ふみしめる
千葉県 小6 五味 大尚
夏空を 映して飛んだ シャボン玉
千葉県 小6 坂本 悠樹
ひまわりに 負けじと輝く 晴れ笑顔 千葉県 小6 成海 美優
朝早く 霜は大地を 持ち上げる 千葉県 小6 橋口 宙生
秋の虹 合格への輪 くぐりぬく 千葉県 小6 浅井 晃太郎
浴衣着て 泳ぐ金魚と 一騎打ち 東京都 小6 神徳 万央
新学期 桜のついた ランドセル 千葉県 小4 阿諏訪 友里
太陽が ひまわり達の 笑顔見る 千葉県 小6 田口 茉旺
お盆の日 なすにまたがり 笑う祖父 千葉県 小6 山﨑 柚那
ひまわりが 太陽をむき 話してる 東京都 小4 小川 貴空
秋の朝 家族全員 ミノムシに 千葉県 小6 根本 悠香
燕飛び 入学式の 一年生 千葉県 小5 神山 祐遙
野山さく 朝つゆひかる すすきかな 千葉県 小5 細谷 真白
秋風が 鳴らした夏の 忘れ物 千葉県 小5 水野 日南子
家々や 菜の花ひかる 春の夜 茨城県 小6 広瀬 大悟
しも月に 草かられすずめ 宿なくす 茨城県 小6 畑中 咲穂

最終応募総数は1712点でした。
たくさんのご応募、ありがとうございました。

五・七・五の十七音に、キミの思いをのせてみよう!

朝日小学生新聞「楽しい俳句」コーナーとコラボ。
2018年10月4日(木)~ 11月20日(火)の期間に、全国の小学生のみなさんから作品をご応募いただきました。

作品テーマ・応募ルール

作品のテーマ(題材や季節など)は自由です。ただし、自分で考えた未発表の作品に限ります。
また応募はお一人につき一作品までとさせていただきます。
発表済みの作品や、他人の作品での応募、複数作品での応募は全て無効となります。

審査員

塩見恵介(朝日小学生新聞「楽しく俳句」選者)
市進教育グループ

入選作品の発表

次の作品が入選作です。2019年1月1日の朝日小学生新聞にも掲載しています。

※選者からの『ひとこと』は、紙面に掲載のものと一部異なります。 また、紙面上に掲載できなかった佳作についての『ひとこと』も当ページで見ることができます。

賞品の発送

「最優秀賞」「市進賞」「朝日小学生新聞賞」「審査員賞」「優秀賞」の受賞者には、
賞状と副賞(図書カード)をお送りします(1月中旬発送予定)。

ホームページからのご応募

作品の募集は終了しました。ご応募ありがとうございました。

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