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公立中高一貫校受験対策

公立中高一貫校の概要

東京

東京の公立中高一貫校は都立が10校、千代田区立が1校の計11校です。また都立の10校は中等教育学校が5校、併設型一貫校が5校で、千代田区立は中等教育学校です。

ここ数年公立中高一貫校の応募者は減少傾向にあります。しかし応募者減・倍率低下によって難易度はほとんど下がっていないとみてよいでしょう。いくつかの学校では応募者減・倍率低下にもかかわらずむしろ難易度が上がっているケースもあります。応募者の減少は人気が下がっているからではなく「お試し受検」はもちろん「チャレンジ受検」が減ってきてコアな受検層に絞られてきているためと思われます。また地域・学校によって多少の違いはありますが、私立中学、特に上位校との併願受験者が確実に増えてきているのも近年の傾向です。実際のところ難易度が高いと思われる公立一貫校の合格者はほとんどが私学併願者です。

 

学校名  男女 受検者数 倍率
都立桜修館中等教育学校 M 485→476名(98%) 5.8→5.7倍 
F 652→598名(92%)  7.7→6.9倍 
都立大泉高校附中学校  M 388→383名(99%)  6.2→6.1倍
F 507→494名(97%)  8.1→7.9倍
都立小石川中等教育学校  特別枠  M 1→1名(100%)  1.0→**
F 0→0名(―)  **→**
一般枠  M 504→550名(109%)  6.0→6.3倍
F 378→468名(124%)  4.4→5.3倍
都立立川国際中等教育学校  帰国枠  MF  63→83名(132%)  2.1→2.7倍
一般枠  339→290名(86%)  5.1→4.3倍
490→432名(88%)  7.3→6.5倍
都立白鷗高校附中学校  特別枠  MF  69→53名(77%)  11.3→4.4倍
一般枠  443→382名(86%)  5.5→4.8倍
581→589名(101%)  7.5→8.1倍
都立富士高校附中学校 282→293名(104%)  4.6→4.7倍
349→300名(86%) 5.6→4.8倍
都立三鷹中等教育学校 M 576→523名(91%) 7.0→6.4倍
F 564→538名(95%) 6.9→6.6倍
都立南多摩中等教育学校 M 390→397名(102%) 4.8→4.8倍
F 496→497名(100%) 6.1→6.1倍
都立武蔵高校附中学校 M 339→316名(93%) 5.3→5.1倍
F 254→267名(105%) 4.0→4.3倍
都立両国高校附中学校 528→501名(95%) 8.4→8.1倍
517→502名(97%) 8.3→8.1倍
千代田区立九段中等教育学校  A(区内)  60→80名(133%) 1.3→1.7倍
F 81→95名(117%) 1.8→2.2倍
B(区外)  M 369→254名(69%) 8.8→6.1倍
F 469→377名(80%) 10.8→9.0倍

  
  
今春の入試で目につくのは都立小石川中等教育学校(文京区)の応募者増です。
これは2015年入試で男女ともに応募者が減った反動もありますが,2015年の大学入試で東大が6→9名と増えたのも人気上昇の理由でしょう。
都内の公立一貫校で最も入試レベルが高く,私立難関中との併願者も一番多い学校です。今春の主な併願校は,男子では開成,麻布,栄光学園,渋谷教育学園幕張,中堅校では場所が近い本郷が多かったようです。女子は渋谷教育学園渋谷,浦和明の星女子,女子学院,フェリス女学院,豊島岡女子,吉祥女子,中堅校では淑徳や十文字などです。今春は、東大9→14名,一橋大2→4名,東工大2→5名など最難関国立大が大きく伸びていますから,2017年入試ではさらに上位層を集めそうです。
なお私立難関中との併願者が多いだけに手続き締切り時の未手続き者が28名いました(前年は23名)。実際には締め切り後の辞退者も10名前後はいると思われますので40名前後の繰り上げ合格があったものと思われます。

都立武蔵高附中
都立武蔵高附中都立武蔵高附中(武蔵野市)は多摩地区の公立一貫校ではトップ校で,都内の上位層を都立小石川中等教育学校と分け合っています。実際にはほぼ東西つまり23区と多摩地区で棲み分けています。大学合格実績では東大合格者がこの3年間で3→4→11名と大きく伸びました。今春卒業した学年の担当者が非常に力のある先生たちであったとのことですが,この4月に着任した高橋新校長はこのレベルの指導が1学年にとどまることなく全学年の標準となるように情報の共有化などの改革をしていくとのことで今後に期待ができそうです。なおこの実績の躍進によって2017年入試で上位層が増えることが予想されます。今春の手続き締切り時の未手続き者は12名でした。

都立立川国際中等教育学校(立川市)はその名の通り国際色の強い学校で生徒の半数は帰国生と在京外国人です。今春の東大4名,東工大3名、一橋大6名,東京外語大5名,
北大2名,東北大2名,阪大2名など国公立大が合計で63名(過年度生含む)。1学年160名ですから学年の4割が国公立大に合格しています。早慶上理大は102名,GMARCH大は178名です。なお小中高一貫校構想が都立武蔵高・同附属中を改編対象校として検討されていましたが,敷地などの条件がクリアできなかったため,改編対象校が本校になりました。実際に小中高一貫校が立ち上がるのはまだ数年先なので当面は今までと変わらない入試になりますが,今後どうなっていくのか注目されるところです。

神奈川

神奈川の公立中高一貫校は県立が2校,横浜市立と川崎市立が1校ずつで計4校です。

県立相模原中等教育学校  M 531→538名(101%)  6.5→6.5倍 
F 608→508名(84%) 7.3→6.2倍
県立平塚中等教育学校  M 360→361名(100%) 4.4→4.4倍
F 408→400名(98%) 5.0→4.9倍
横浜市立南高校附中学校 M 563→542名(96%) 7.3→7.1倍
F 741→737名(99%) 8.2→8.1倍
川崎市立川崎高校附中学校 MF 593→553名(93%) 4.8→4.5倍 


県立の2校は2009年に同時開校し昨春1期生が卒業しました。両校とも東大合格者を出しましたが,特に県立相模原中等教育学校(相模原市)は東大5名,京大3名,東工大7名,一橋大4名など国公立大53名,早慶上理大102名,GMARCH大154名(当然全員現役です)と1期生とは思えないようなすばらしい合格実績でした。また卒業生152名中4年制大学進学者は国公立大50名,私立大86名,計136名で89%という高い水準でした。

ところが2016年入試ではこれだけの実績をあげたにもかかわらず,応募者は男子が微増,女子は16%の大幅減となりました。女子の減少はチャレンジ層の敬遠によるものでしょうか。私立の併願校は,男子が駒場東邦,聖光学院,慶應湘南藤沢,渋谷教育学園渋谷,サレジオ学院,桐光学園,桐蔭学園などで,女子はフェリス女学院,、鷗友学園女子,洗足学園,大妻多摩,神奈川大附,中央大附横浜,森村学園などでした。

なお2期生も1期生と変わらない実績を挙げ1期生の実績がフロックでなかったことを証明しています。東大が5→7名,京大1名,名古屋大2名,東工大3名,一橋大3名など国公立大は53→59名と増えています。しかし早慶上理大102→95名,GMARCH大154→121名と減っており国公立志向が強くなっているように見えます。現役4年制大学進学率は84%でした。

横浜市立南高校附(横浜市南区)はこの春1期生が全員南高校に進学しました。2016年入試は男女とも応募者がやや減りましたが難関私立中との併願者が増えて上位層が厚くなって難易度も上がっています。併願校は男子が開成,麻布,栄光学園,聖光学院,慶應普通部,慶應湘南藤沢,逗子開成,鎌倉学園など,女子はフェリス女学院,横浜雙葉,横浜共立,洗足学園,鎌倉女学院,神奈川大附,青山学院横浜英和,山手学院などです。特に女子はフェリス女学院や慶應湘南藤沢などの難関私立中に合格しても南高附へ進学を決める受験生が増えていて,入学者の学力レベルは相当に上がってきています。

なお2017年4月に併設型の横浜市立サイエンスフロンティア高校付属中が開校し神奈川の公立一貫校は5校になります。(当校については2クラス80名募集ということ以外まだ公表されていないことが多いため,改めて発表後にお伝えします。)

千葉

千葉の公立中高一貫校は今春の県立東葛飾の開校により3校になっています。なお県立の2校は2段階選抜です。

県立千葉中学校  1次  489→426名(87%)  3.0→2.7倍 
F 423→367名(87%)  2.6→2.3倍 
2次 157→131名(83%)  3.9→3.3倍 
158→143名(91%)  4.0→3.6倍 
県立東葛飾中学校 1次  **→585名(-)  **→3.6倍 
**→572名(-) **→3.5倍 
2次  **→148名(-)  **→3.7倍 
**→148名(-)  **→3.7倍 
千葉市立稲毛高校附中学校  M 336→310名(92%)  8.2→7.2倍 
419→365名(87%)  10.2→8.6倍 

  
 県立東葛飾中学校の開校により県立千葉中学校(千葉市中央区)と千葉市立稲毛高校附中学校(千葉市美浜区)は予想通り両校とも応募者が減りました。当然,倍率も下がっていますが難易度はほとんど変わっていません。県立千葉中は全国の公立中高一貫校の中でも最難関校ですから,チャレンジ層の一部は県立東葛飾中学校に回ったものと思われます。両校のボーダーには差があるようです。なお今年の県立千葉中は2次検査日が1/24→1/30と遅くなったため,2次欠席者が男子8→29名,女子3→17名と急増しました。欠席者の増加は1/24の渋谷教育学園幕張1次の合格発表を見て合格した受験生が2次を棄権したためでしょう(前年は県立千葉中2次検査の最中に渋谷教育学園幕張の合格発表という日程でした)。

県立東葛飾中学校(柏市)は1100名を超える応募者を集め好調な発進です。倍率は高いのですが難易度は県立千葉中学校より下がるようです。適性検査は県立千葉中学校と同一の問題ですが,面接にプレゼンテーション的な要素を取り入れ県立千葉中学校との違いを出しています。

埼玉

埼玉は県立とさいたま市立が1校ずつで,両校とも2段階選抜です。

県立伊奈学園中学校 1次  208→153名(74%)  2.6→2.2倍 
F 334→276名(83%) 2.4→2.0倍
2次 78→69名(88%) 3.1→2.9倍
136→134(99%)  2.5→2.4倍 
さいたま市立浦和中学校  1次  224→206名(92%) 2.2→2.1倍
F 266→245名(92%)  2.7→2.4倍
2次  99→100名(100%) 2.5→2.5倍
F 99→100名(100%)  2.5→2.5倍

  
他県では公立一貫校同士の併願はできませんが,埼玉ではさいたま市在住なら昨年まで併願が可能でした。しかし2016年は両校の1次の検査日が同日になり併願ができなくなりました。そのため当然ながら両校とも応募者が減っています。入試レベルの高いさいたま市立浦和中の減少は小幅ですが,県立伊奈学園中は大きく減少しています。

県立伊奈学園中(北足立郡伊奈町)は首都圏で最初に開校した公立中高一貫校です。中学で80名募集,高校(伊奈総合学園高校)からは一貫生を除いて800名募集という大規模校です。かつては1次出願時に抽選がありましたが2013年から廃止されています。1次検査は作文,2次検査は面接です。1次検査は作文ですが内容的にはほぼ小論文です。2次合格者は定員80名ぴったりですが、例年通り女子が多く,男子24名,女子56名でした。補欠は30名が発表され5名が繰り上げ合格となっています。

さいたま市立浦和中(さいたま市浦和区)は中学の募集が80名の併設型中高一貫校です。2015年春に卒業した2期生で東大7名,東工大2名,一橋大2名などの合格者を出し注目されましたが,2016年春は東大1名,東工大2名,一橋大0名と減りました。国公立大計では33→22名です。ただし早慶上理大は47→64名と大きく増えています。なお開智や栄東あるいは都内私立上位校などとの併願者が多い学校です。

なお2019年4月には県内3校目の公立中高一貫校としてさいたま市立大宮西高校が中等教育学校に改編されて開校することになっています。

この1,2年で中学入試に英語入試の導入や合科型・論述型入試の導入などの新しい動きが出てきています。これらは明らかに2020年の大学入試改革を見据えたものですが,さらに言えば単なる入試改革にとどまらない,急速にグローバル化する社会への私立一貫教育校の対応と見ることもできます。


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