
2014年度 中学入試動向分析 公立(県立・都立・市立)中高一貫校
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- 伊奈学園(埼玉)
- 【動向分析】抽選を廃止して,今回が2年目となります。今年の応募者は,男子21%減,女子12%減ですが,難易度の高さが知れ渡ったためと思われます。県西部からの応募者は増えているようです。1次試験から2次合格までの倍率は,男子9.0倍,女子6.6倍でした。補欠合格者が出ましたが,人数は非公表です。平均5倍あった抽選の廃止により,前年は難易度が大きく上昇し,中高一貫生(卒業生の10%)のみでの4年後の合格実績の伸長が予想されます。
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- 稲毛高等学校附属(千葉)
- 【動向分析】前年,中高一貫1期生が卒業し,国公立では京大2名,東京外大3名,東北大2名など,早慶上智,理科大も合わせて20→61名など大きく実績を伸ばし,今年は男女とも応募者増が期待されました。しかし,難易度の上昇が続き,倍率も10倍前後で推移してきたためか,応募者がチャレンジ層中心に男子で8%,女子は12%減少し,受検者も男子9%,女子11%減少しました。倍率は10→9倍にやや低下。非公表ですが繰り上げ合格が出ています。
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- 浦和(埼玉)
- 【動向分析】昨春,中高一貫の1期生80名が卒業し,国公立28名,早慶上智38名,GMARCH72名の高い大学合格実績を出しました。前年の応募者がチャレンジ層の流出などで減少し,倍率が低下していたため,今年の回復が期待されました。しかし,試験日の移動で1次が栄東東大Ⅰ・開智①と競合したため,男子を中心に応募者が減少しました。男子は,上位層の流出もあったのか,20%減少して220名の受検でした。女子は前年とほぼ同数の受検者です。
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- 桜修館中等教育学校(東京)
- 【動向分析】2012年3月に卒業した1期生が東大4名,一橋大2名,東工大4名の合格者を出し,前年は応募者が男子37%増,女子43%増と大幅に増加し,倍率が急上昇しました。今年は東大が6名に増えましたが,応募者は男女とも微減です。ただし女子の受験者は逆に2%増えています。難易度は男女とも前年並みでしょう。以前から私立中併願者が多い学校でしたが,上位校との併願が増えたためか,繰り上げは前年より増え,少なくとも女子で20名以上出ています。
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- 大泉高等学校附属(東京)
- 【動向分析】開校して5年目の併設型中高一貫校で,’13年4月に新校舎が完成しました。前年は新校舎人気もあって応募者が開校以来最高の1,141名となりましたが,今年は前年の反動か,男子が15%減の429名,女子は16%減の535名,男女計では16%減の964名でした。倍率も男子が8.1→7.0倍,女子は8.5→7.6倍と下がっていますが,難易度はほとんど変わっていません。手続き締切時に男子5名(その後1名),女子2名の欠員があり女子8名を繰り上げています。
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- 川崎高等学校附属(神奈川)
- 【動向分析】今春開校の神奈川で4校目の公立中高一貫校です。母体校の川崎市立川崎高校は全日制普通科と専門学科,および定時制を併設する学校です。男女別定員はなく,学区は市内のみ。応募者は男女計で879名,受検者は853名,合格者は定員通り120名で倍率は7.1倍でした。合格者のみ男女別の人数が発表され,男子44名(37%),女子76名(63%)と女子が多くなっています。私立中併願者は少なかったようですが,繰り上げが若干名出たようです。
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- 九段中等教育学校(東京)
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- 小石川中等教育学校(東京)
- 【動向分析】都立中高一貫校で最も難易度が高く,難関私立中との併願者の多い学校です。特別枠は応募4名で全員が合格。一般枠の応募者はこの2年間男女とも減少が続きましたが,今年は男子が527→560名と6%増,女子は454→440名と3%減と男女で異なる応募状況です。男子9名,女子11名が入学手続きをとらず,少なくても20名以上の繰り上げがありました。今春は東大,京大,一橋大,東工大の最難関国立4大学の合格実績が11→14名と伸びています。
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- 古河中等教育学校(茨城)
- 【動向分析】開校2年目です。公立一貫校の通例で、2年目の応募者は男子が30%減,女子は10%減、合計20%の減少です。中学受験生がほとんどいない地域でしたから,初年度は近くに公立一貫校ができたから「とりあえず受検」あるいは「ためし受検」の受検生も多かったと思われます。2年目は適性検査の手ごわさが知られ、受検者層が絞られて少数激戦になりました。倍率は低下しましたが難易度はあまり変わっていません。繰り上げが数名出たようです。
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- 相模原中等教育学校(神奈川)
- 【動向分析】開校6年目を迎える学校で来春1期生が卒業します。応募者数はここ2~3年は男子が700名台を上下し,女子が800名前後でやや減り気味でした。今年は男子が703→578名と18%減で,一気に600名を割り込み,女子も791→688名と13%減です。倍率は男子が8.4→7.0倍,女子は9.6→8.3倍と下がっていますが,減っているのはチャレンジ層で,難易度は変わっていません。神奈川大附など私立中との併願者がいて繰り上げが出ていますが非公表です。
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- 立川国際中等教育学校(東京)
- 【動向分析】今春1期生が卒業し,東大2名を含め京大,一橋大,東工大の最難関国立4大学に7名の合格者が出ました。都立一貫校10校のなかでは最も国際色豊かな学校で,入試では帰国・外国人枠と一般枠を受検できます。帰国・外国人枠は学芸大国際との競合がありますが,今年の応募者は前年と同じ63名でした。一般枠の応募者は,男子が前年の倍率が上昇したためか1%の微減で,女子は前年の10%減に続き5%減です。少なくとも5名の繰り上げが出ています。
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- 千葉(千葉)
- 【動向分析】’14年も,難化を敬遠するチャレンジ層が引き続き減少したのか,応募者,受検者ともに若干減少。倍率はやや緩和していますが難易度に変動はありません。県内の渋谷幕張,市川,東邦大東邦のほか,都内難関校との併願が多く,追加合格は非公表ですが,前年より相当多く出たもようです。1次は12月上旬と早く,問題傾向も違うなど十分な対策が必要です。今春,中高一貫1期生が卒業し,その大学合格実績は今後の動向に影響を及ぼしそうです。
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- 並木中等教育学校(茨城)
- 【動向分析】のべ応募者は,男子が10%減(370→333名),女子が12%減(418→368名)と減っています。しかし難易度は,合格にはしっかりした準備が必要という認識の浸透によるチャレンジ層中心の減少のため変わっていません。中高一貫1期生が今春卒業し,東大に4名合格しました。高校からの募集がなく,卒業生が113名の少人数で,さらに前年までの大学合格実績も考慮すると,「並木ショック」ともいえる驚くべき実績で,注目度が一段と高まりそうです。です。
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- 白?高等学校附属(東京)
- 【動向分析】東京初の公立一貫校として2005年に開校し,1期生の大学合格実績が躍進して注目されました。今年卒業した4期生までの東大合格者は5→3→5→5名です。入試に特別枠があり,Aが英検・数検・漢検の資格者対象,Bは邦楽などの伝統文化に関するもので,今年の特別枠の応募者はAが3名,Bが7名増加。一般枠は前年の増加の反動か,男子518→479名と8%減,女子724→627名と13%減でした。繰り上げは少なくとも女子で4名出ています。
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- 日立第一高等学校附属(茨城)
- 【動向分析】開校3年目を迎える茨城県で2校目の公立一貫校です。前年は公立だからとりあえず受けてみるという受検生が減って,男女合わせた応募者が7%減でしたが,今年はさらに受検者が絞り込まれて男子が23%減,女子は22%減,男女計では23%減です。倍率は男子が5.0→3.7倍,女子は4.6→3.7倍と下がっていますが,しっかり対策してきた受検生による少数激戦で難易度は下がっていません。人数は非公表ですが繰り上げが数名出ています。
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- 平塚中等教育学校(神奈川)
- 【動向分析】開校6年目で1年生から6年生まで揃いました。神奈川の中心部からははずれているため応募者数は他の公立一貫校に比べて少なめですが,応募者数,倍率とも非常に安定しています。この3年間の応募者の推移は男子が400→407→404名,女子は481→488→472名,倍率の推移は男子が4.9→5.0→4.9倍,女子は5.9→6.0→5.8倍で,難易度もほとんど変わっていません。地域柄私立中との併願者は少ないようです。来春1期生が卒業します。
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- 富士高等学校附属(東京)
- 【動向分析】開校して5年目の併設型中高一貫校です。開校初年度の応募者は都内公立一貫校としては例外的に少ない451名でしたが,校長が替わって一貫教育体制の整備が急速に進み,2年目から応募者が増加に転じ,この4年間で323名(72% )も増えましたが,さすがに今年は男子が356→331名と7%減,女子は418→351名と16%減です。倍率も男子が5.5→5.3倍とわずかに低下,女子は6.2→5.1倍に低下しました。繰り上げは少なくとも女子で6名出ています。
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- 三鷹中等教育学校(東京)
- 【動向分析】開校5年目を迎えた中等教育型の都立中高一貫校で,2012年9月には新校舎が完成しました。サッカー,ラグビー,陸上など運動系の部活動が盛んで,そのためか男子の方に人気が高いようです。公立一貫校には珍しく,開校以来4年間応募者が増え続けていました。今年の応募者は男子が微増で,女子は9%減,男女計では4%減です。倍率は男子が6.7→7.4倍に上がり,女子は7.2→5.8倍と下がっています。繰り上げは少なくとも女子から13名以上出ています。
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- 南高等学校附属(神奈川)
- 【動向分析】開校して3年目で応募者は他の公立一貫校と同様に2年目,3年目と減っています。男子は受検者596名,合格者78名,女子は受検者669名,合格者82名で,倍率は男子が9.3→7.6倍,女子は9.6→8.2倍と低下。しかし減っているのは主にチャレンジ層で,難関私立中との併願者が男女とも増えて難易度は男女とも上昇。また男子のレベルが上がり女子に近づいています。人数は非公表ですが前年より10名ほど少ない20名前後の繰り上げ合格が出ています。
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- 南多摩中等教育学校(東京)
- 【動向分析】開校して5年目を迎えました。公立志向が強い地域性もあり,開校以来1,000名台の応募者を集めています。今年は男子が523→448名と14%減,女子は656→559名と15%減です。応募者の減少は人気が下がったためではなく,「記念受検」が年々減少し続けて受検者層が絞られてきている結果で,難易度は変わっていません。私立併願者は少数ですが,豊島岡女子に合格して南多摩に入学の受検生もいたそうです。町田地域では都立桜修館と競合しています。
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- 武蔵高等学校附属(東京)
- 【動向分析】多摩地区の公立一貫校で最も難易度が高く,全域から受検生を集めていますが,今年の応募者は男子が16%減,女子は30%の大幅減です。武蔵が小中高一貫教育校の設置校とされたため,不安を感じた受検生が他の公立一貫校に回ったようです。難易度は,男子が前年並みですが,女子は倍率が下がってやや緩和しているようです。なお今春中学の1期生が卒業し東大・京大・一橋大・東工大の最難関国立4大学に12名の合格者を出しています。
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- 両国高等学校附属(東京)
- 【動向分析】応募者は,男子が14%増,女子が9%増,合計で11%増でした。ほとんどの都立がチャレンジ層中心に応募者を減らしている中,増えた理由は,①東大や一橋大など国公立大中心にさらに伸長した大学合格実績,②都立一貫校受検対策塾が近くに増えたこと,③近隣の安田学園が共学化し, 授業料免除の特待を適性検査型(56→318名に激増)で2/1に受検できたこと,が考えられます。繰り上げは非公表ですが,少なくとも男子5名,女子6名出ています。
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