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2013年(平成25年度)春の入試状況

─ 公立(県立・市立)高校入試 ─

前期・後期を一本化して全日制定員は1,150名増に

2013年春の神奈川県公立高校入試では従来の前・後期制度が廃止され、入試の回数が1回になり、クリエイティブスクールを除く全校で学力検査と面接を実施する選抜方法が採用されました。1次選考では定員の90%、2次選考として残りの10%を選抜します。1次選考では2012年まで学校独自問題を実施していた上位校11校のうち、8校が学力検査重視の選考を行い、2次選考でもほとんどの学校が学力検査の比率を高めた選考を実施しています。

また、今までの難度の高い学校独自問題は廃止され、一方で共通問題の見直しが行われ、「これまで以上に思考力・判断力・表現力等を測る内容」に変更されました。具体的には各教科の配点を50点→100点に拡大して記述式が増加したため出題難度が上昇しています。加えて、各高校の判断で特色検査として自己表現または実技の実施が可能になっています。2013年は横浜翠嵐・希望ヶ丘・光陵・柏陽・湘南・平塚江南・厚木・神奈川総合・小田原・市立横浜サイエンスフロンティア・横浜国際といった上位校を中心に特色検査を実施しました。このうち光陵が口述式の自己表現、神奈川総合がグループ討論による自己表現、横浜国際が英問英答の口述実技としているほかは、多くが記述式の自己表現を採用しています。

今回の入試改革により、より一層「学力重視」の入試へシフトしています。
中学卒業予定者数と募集人員の推移
2013年春の神奈川県内国公立の中学卒業予定者は69,183人で、前年より1.5%増加しました。これに対して、全日制公立高校の総募集定員は42,759人(前年比2.8%増)と、中学卒業予定者の増加分より若干大きくなっています。神奈川県では、以前より全日制不合格者の不本意な定時制入学という問題がありました。定員の増減に関しては、この問題を解消すべく、23クラス(920人分)の増員分に全日制転編入定員のうち230名分をあわせた1,150人を定員増としました。普通科一般コースの定員は28,877人で、普通科を中心に定員増されたため、前年より5.8%増と全体より増え方が大きめです。

全日制・普通科一般コースは、募集人員28,877人(前年比5.8%増)に対して33,590人(前年比0.6%増)が受験し、28,848人が合格しています。実質倍率は1.15倍となりました。前年は前・後期制のため単純な比較はできませんが、比較用換算倍率から見ると、前年の1.20→1.15倍と0.05ポイント低下しています。定員増に見あうほど応募者が増えなかったのは、公立入試の一本化でチャンスが1回になったため,不安になった受験生が公立入試の受験をやめて私立高校の受験に回ったからではないかと推測されます。しかし、旧学区のトップ校や普通科専門コース・専門学科の倍率が前年並みでしたが、それらを除く高校は倍率の下がり方が大きく、不安感から私学に回った受験生が多かったことがわかります。
※比較用換算倍率:1回入試を行った場合に近くなるようにシミュレーションした倍率
「前期合格者+後期受験者」÷「前期合格者+後期合格者」で算出する。
入試状況(普通科一般コース)
(画像をクリックすると拡大します)
2013年春の共通選抜の入試状況を見てみましょう。横浜翠嵐の応募者は、全日制普通科で2番目に多い656名となりました。前年に後期倍率が上がった湘南から流入があったようです。公立受験後に国立や慶應義塾の合格発表となるため、受験後取消者が80名と多くなりましたが、倍率は1.61倍と全日制普通科で最高になりました。柏陽は応募者が409名となり、前年の後期倍率上昇による流出があったと見られます。受験後の取消者が10名出ましたが、実質倍率は1.39倍で、難関校としては平均程度になりました。横浜緑_丘の応募者は430名となり、実質倍率は1.51倍で難関校としては高くなりました。受験後取消者は5名出ています。光陵は、前年後期の261名より24名多い285名の応募者にとどまりました。定員増の希望_丘や前年後期倍率低下の横浜緑_丘に流出したようです。連携募集の欠員で合格者を定員より14名多く出したこともあり、倍率は難関校でもかなり低い1.11倍になっています。湘南は応募者が666名になりました。前年の大学実績伸長による流入の一方、前年倍率上昇による横浜翠嵐への流出もあったようです。76名の受験後の取消が出たものの、実質倍率は1.57倍と全日制普通科では横浜翠嵐に次ぐ2番目の高倍率でした。市立横浜サイエンスフロンティアは、理数科のみを設置した横浜市立の最難関校です。2012年からは市外生の受け入れ上限枠を廃止し、全県から同じ条件で出願できるようになっています。前年の後期倍率低下に加え、東大を含む1期生の大学実績が人気を集めたようです。応募者は419名となりました。受験後取消者が15名と比較的多めですが、実質倍率は上位校でもかなり高い1.67倍となっています。川和は前年の後期倍率上昇が敬遠され、受験生の流出があったようです。応募者は480名となりました。公立受験後、受験後取消者は8名となりましたが、1.43倍と難関校では高めの倍率でした。川崎市内のトップ校である多摩の応募者は410名になりました。受験後の取消者は10名で倍率は1.35倍と難関校の平均程度になっています。公立入試の後に合否が判明する学校は、ほとんどが難関国私立高校のため、受験後取消者の数が大きいことは難関国私立校との併願が多いことを物語っています。
後期選抜実質倍率の推移
志願後の欠席者と受験後の取消者の合計を、前年の前期と後期をあわせた合計と比べてみると、ほぼ同じ920人前後となっています。公立の難関校と国私立難関校との志望度合に大きな変化がなかったことがわかります。

─ 私立高校入試 ─

公立入試一本化の影響で私立高校応募者が急増

2013年春の神奈川県私立高校入試は、前年と同じ51校(全日制)が募集を行いました。一般入試は募集定員9,258人(前年比1.5%増)に対して46,564人(前年比45.4%増)の応募がありました。応募倍率は5.03倍となり、前年より1.52ポイントとかなり上昇しています。応募者が増えたのは、神奈川県公立高校の制度変更が影響しています。入試の一本化により、前年までの前期選抜合格者にあたる受験生の多くが私立の併願をするようになったことが大きいと思われます。また、公立高校の受験をやめて私立高校の単願に変更した受験生もいたようです。

入試解禁日は東京都と同じで、推薦入試が1/22、一般入試は2/10でした。一般入試は、解禁初日の2/10や2/11の早い時期に入試を行う高校がほとんどで、県内の約9割の学校が初日に実施しました。また、近年の傾向として10日か11日に内申重視の従来型の入試を実施し、それ以降に学力検査重視型のオープン入試を実施する学校が多くなっています。2013年は、県内の約4割の学校がオープン入試を実施しました。

内申重視の従来型とは「専願・併願制度のある入試」のことで、学力検査重視型は「学力検査の得点のみで合否を決める入試」のことです。専願・併願制度のある入試は12月に実施される入試相談で内申点などの基準をもとにして受験者がある程度絞り込まれます。そのため、倍率は1.00倍に限りなく近い不合格者の少ない入試になります。各校で決める内申基準の上げ下げが、応募者の増減に結びつくケースが多いのが特徴です。一般的には基準上昇→応募者減、基準低下→応募者増の図式が成り立っています。また、公立第一志望者の私立併願校数が少ないのも、この入試制度が主流になっているためです。一方、学力検査の得点のみで合否を決める入試はオープン入試やB日程入試と呼ばれています。人気校ではかなりの高倍率になるケースもあるため、受験する際は注意が必要です。オープンのみの一般入試を行っているのは、難関校である慶應義塾や日本女子大附、法政二や法政女子、桐光学園などに限られます。

県内で推薦入試を実施していないのは法政二、法政女子の2校だけですが、この2校も推薦にかなり近いかたちでの第一志望者を対象とした「書類選考」を実施しているため、実質的には県内のほとんどの私立校が推薦を行っているといえます。一方、2009年に鎌倉学園が、2010年には横浜と藤嶺藤沢が一般入試に「書類選考」を導入しました。出願時の作文などを含む書類選考で入学者を選抜する形式のもので、面接もないため入試当日に学校に行く必要がありません。また、他校と併願可能であることが、法政二・法政女子と違う点です。2012年には武相が、2013年には北鎌倉女子と藤沢翔陵も「書類選考」を導入しています。新しい入試の形態として、今後導入する学校が増える可能性があります。

それでは、県内上位校の2013年春の一般入試の状況を見てみましょう。

慶應義塾は、千葉公立前期選抜との入試日重複が、交通の利便性向上と相殺されたからか前年並みの応募者になりました。前年並みの正規合格と補欠98名が発表されています。繰り上げ合格はなく合格者総数が17%減少したため倍率は上昇。チャレンジ層が増えたからか難易度に変動はありません。法政二の学科試験は、競合校の入試日移動により競合校の第1日目と日程が重複したことに加え、前年倍率上昇に対する敬遠があったためか、応募者が14%減少しました。手続き率を考慮して合格者を増やしたため、倍率が低下しています。日本女子大附の応募者は、162→134名と17%減少しました。公立の合格発表後の辞退者が増えたためか補欠候補16名は全員繰り上がりました。倍率が1.7→1.6倍と下がり難易度も低下しています。法政女子の学科試験は、前年の難化で敬遠されたのか2013年の応募者は16%減の307名でした。桐蔭学園と入試日が重複した影響もありそうです。倍率は2.6→2.2倍に低下しています。鎌倉学園は、定員配分を変えて書類選考のA方式を85→90名に増員しました。A方式は、前年入学者が多かった影響で基準を上げたためか、事前の相談者の数は前年より減少したようです。しかし、公立入試一本化による前年までの前期選抜合格者にあたる受験生の欠席がなくなり、受験者は8%増加しています。A方式は受験者全員が合格しています。その他の注目校としては、中央大学の付属校になり2013年に校地移転、2014年に共学化が予定されている中央大学横浜があげられます。前年に一般併願制度を廃止して5教科型、3教科型の入試に変更しました。一般は、5教科型入試の浸透と新校舎や共学化への好感があったからか、応募者は163→278名と大幅に増加しています。5教科型はほとんど公立併願者ですが、3教科型は第一志望者も多かったようです。合格者を増やしているため一般の倍率は1.5→1.3倍と低下しています。2014年は共学化による難化に注意が必要です。
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