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そうだったのか中学入試
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コラム「そうだったのか!中学入試」
トップページ > コラム「そうだったのか!中学入試」第31~40話 > 第38話「2013年 中学入試予想第3弾 ――10月公開模試から入試動向を読む――」

第38話「2013年 中学入試予想第3弾 ――10月公開模試から入試動向を読む――」

 

2012年11月29日

(1)男子上位校の志望動向

① 東京

開成(荒川区)は9月模試の志望者が3%増でしたが10月はやや減って1%増です。結局前年並みか微増ということになりそうです。難易度の変動はないでしょう。

麻布(港区)は7月の8%減から10月は4%減まで増加して減少幅を縮小しています。今後まだ開成や駒場東邦から回ってくる可能性もあり、どのように推移するか注目されます。

武蔵(練馬区)は7月では12%減でしたが10月は16%減と減少幅が拡大しています。上位層も薄くなっているので緩和した入試になりそうです。

駒場東邦(世田谷区)は7月模試では都内最難関レベル男子校で唯一志望者が増加(6%増)していました。9月に一旦1%増まで下がりましたが10月はふたたび増えて8%増です。上位層が増加しており難易度が上昇する可能性大です。

以上4校の志望者合計は1%減ですから、首都圏の男子最上位層全体では前年並みの規模の入試になりそうです。

海城(新宿区)は7月に微減でしたが、10月では1回が5%増、2回は7%増と増加に転じています。東大の実績を回復し京大の実績も伸ばしていますからこれは当然と言えるでしょう。

多摩地区のトップ校でリベラルな校風で知られる桐朋(国立市)は東大が32→25名と減ったためか(しかし京大は2→6名、一橋大は19→22名と増えている)、10月の志望者は2%減とわずかに減っています。この2年間は実質倍率が2倍を切って入試状況は緩和していますが、来春の入試はほとんど難易度には変動がないでしょう。

巣鴨(豊島区)は東大合格者数を16→30→41名と大きく伸ばし、また医学部の合格実績も高く上位層から注目を集めています。新校舎建設のため中学校がこの9月から2年間の予定で北区浮間の仮校舎になるためか(高校は本校のまま)、第1志望の多いⅠ期は13%減ですが、圧倒的に上位校との併願者が多いⅡ期は9%増と好調です。

芝
芝(港区)は今春の大学入試で東大5→14名、京大3→6名、一橋大5→12名、東工大9→11名、早慶上智大206→277名など大学合格実績を大きく伸ばしましたが、海城・攻玉社や世田谷学園との競合があり、1回は7%減で2回は5%増です。ただし1回はまだ志望者数を回復する可能性があります。

② 神奈川

栄光学園(鎌倉市)は7月に13%減でしたが10月までに大幅に増え2%減まできました。後述の聖光学院の人気が上がっているとはいえ、まだ栄光学園の地力とブランド力は健在ですからこの先まだ多少は増える可能性があるでしょう。

聖光学院
聖光学院
新校舎が2013年中に完成する聖光学院(横浜市中区)は新校舎人気もあるのか、7月には5%減だった1回が10月は19%増と大幅に志望者を増やしています。2回も7月は9%減でしたが10月は2%増まで増えています。

浅野(横浜市神奈川区)は7月では8%減でしたが、その後大きく増えて10月には4%増になっています。2月3日という入試日程のため実際の応募者は2000名前後になりますから、この程度の増減で難易度が変動することはないでしょう。

サレジオ学院(横浜市都筑区)はここ数年のレベルの上昇で第一志望者が増え、今春入試でAを100→110名と増員しましたが、前年春の大学合格実績が下がったためか応募者が減少。しかし今春の大学合格実績は大きく回復し、9月はAの志望者が9%減でしたが10月は7%増と大きく志望者数を回復しています。Bは3%増です。

(2)女子上位校の志望動向

① 東京

桜蔭(文京区)は7月、9月、10月とずっと8%減で変化がありません。減っているのはチャレンジ層でしょうから難易度の変動は考えられません。

女子学院(千代田区)は東大合格者が32→23名と減ったためか、7月段階では13%と相当な減少でしたが、10月は7%減まで志望者数を回復しています。

雙葉(千代田区)は7月が10%減でしたが10月はやや減って12%減です。今春入試では倍率が4.0→3.5倍と下がっていますから、この先チャレンジ層が多少は戻って来るかもしれません。

以上3校の志望者合計は6%減ですから、前年から目立った都内の女子最上位層全体で手堅い(現実的な)受験校選択の志向が広がっているようです。

豊島岡女子(豊島区)は今春の東大合格実績も伸びて人気が上がっているようです。1回は7月が8%増でしたが10月は大きく増えて13%増、2回は1%増でしたが10月は4%増、逆に3回は9%増でしたが10月はかなり減って増減なしになっています。

頌栄女子学院
頌栄女子学院
頌栄女子学院(港区)1回は7月では4%減でしたが9月になっていきなり15%増と急増、10月はやや減って11%増です。早慶上智大の実績が大きく伸びたことが志望者増に結びついたと思われます。鴎友学園女子や洗足学園から回っているのかもしれません。2回も6%増です。

吉祥女子(杉並区)1回は7月に14%増と大きく増えていましたが、9月では少し落ち着いて8%増、10月はまた増えて16%増です。その代わり2回は9月で5%増でしたが10月は1%減、3回は10月で4%増です。

晃華学園(調布市)1回は7月の6%増から9月は20%増、10月は27%増と大きく増えています。以前は2日入試校でしたが今春から1日に定員30名で新設した1回をさらに来春は50名に増員して1日入試校として定着を図る戦略は成功しつつあるといえそうです。また60→40名と定員減の2回も32%増、3回は16%増で厳しい入試になりそうです。

② 神奈川

大学合格実績が回復してきているフェリス女学院(横浜市中区)は7月の志望者は1%減と前年並みでしたが10月は大幅に増えて23%増です。上位層も増えているようですから難易度アップの可能性が高いでしょう。

同じく大学合格実績が復調した横浜雙葉(横浜市中区)は7月の3%減から10月は12%増と大幅増です。今春はやや緩和した入試状況でしたが、定員が90名と少ないだけに難易度上昇の可能性が高そうです。

横浜共立(横浜市中区)のAは7月に4%減でしたが10月は7%増と志望者数を回復しています。3日から4日に入試日変更のBは33%増から10月は55%増と大幅に増えています。Bの大幅増は3日が日曜日にあたって4日に入試日が変わる年はいつものことで難易度上昇は確実です。

以上の神奈川の女子トップ3校は2012年入試ではそろって応募者を減らしていましたが、10月模試の志望者数から見る限り2013年入試では3校とも応募者数を増やしそうです。東京の女子トップ3校すべてが志望者減であることとあわせて考えれば、神奈川の女子最上位層の東京への流出が減って、逆に東京城南部から横浜への流れが復活してきている可能性が高そうです。

洗足学園(川崎市高津区)は1回が15%減、2回は8%減、3回は21%減です。学校のレベルが上がってチャレンジ層に敬遠され、早慶上智大の実績が大きく伸びた頌栄女子学院などに回っているのかも知れません。ただし学校説明会などの参加者数は減っていないとのことです。

鎌倉女学院(鎌倉市)も1回が6%減、2回は22%の大幅減です。2回は横浜共立Bの入試日移動に対応して4日から3日に変わりますが、女子志望者が激増している横浜市立南高附との競合による減もありそうです。学校説明会などの参加者数は前年並みとのことですから、実際の1回の応募者は微減程度になるのではないかと思われます。

湘南白百合学園(藤沢市)は県内の女子上位校では今春入試で唯一応募者が増えた学校です。今春は大学合格実績も大きく回復し、10月模試の志望者数は22%増と好調です。一般の募集定員が60名と少なく上位層も厚くなっているので、難易度アップの可能性があり要注意です。

③ 埼玉

浦和明の星女子
浦和明の星女子
浦和明の星女子(さいたま市緑区)の1回は桜蔭やフェリス女学院など東京・神奈川の難関中との併願者が多く、この2年間は1,900名台の応募者を集めていましたが、10月の志望者は1回が8%減、2回は10%減とかなりの減少です。これは人気の共学2校、先端クラスの定員を増員する開智、東大クラスの定員を増員する栄東に一部が回っているためと思われます。1回の志望者は上位層がやや薄くなっていますが、2回は志望者減にもかかわらず上位層はやや厚くなっています。

淑徳与野(さいたま市中央区)も豊島岡女子や洗足学園など東京・神奈川の難関中との併願者が多い学校です。1回の志望者数は前年並みで、2回は33%と大幅な増加です。浦和明の星女子と異なり開智や栄東の影響をあまり受けていないように見えます。

(3)共学進学上位校の志望動向

東京と神奈川の伝統的進学校はほとんどが別学校で、共学の上位校は慶應中等部、青山学院など多くが大学付属校です。そのため共学の上位進学校はほとんどが千葉と埼玉の学校です。主要大学の付属校の志望動向はこのあとまとめて見てみることにします。

① 東京

渋谷教育学園渋谷(渋谷区)は都内の上位進学校では唯一の共学校です。今春入試の応募者は、女子が前年並みでしたが男子は大きく増え倍率も急上昇しました。その反動のためか10月の志望者数では男子が1回7%減、2回3%減とやや減っています。女子も1回が6%増ですが、2回は10%減、3回は男女合わせて2%減です。ただしこの程度の減少では難易度は下がってもわずかなものでしょう。

② 千葉

首都圏共学トップ校の渋谷教育学園幕張(千葉市美浜区)は今春入試で1回・2回とも応募者が11%減でした。東大合格実績が47→34→49名とV字回復し、模試志望者数は3%増とやや回復。しかし2年前の水準にはまだ戻っていません。東京・神奈川からの試し受験のターゲットが近年人気急上昇の埼玉の有力校にシフトを代えてきているのが主な要因でしょう。今春と変わらない入試状況になるものと思われます。

同様に今春入試で応募者を減らした市川(市川市)も模試の志望者数は男子がやや減、女子は前年並みで、あわせて2%減ですからほぼ今春並みの入試になりそうです。

以上の2校に対し東邦大東邦(習志野市)は東大合格実績が2→7→10名と好調だったためか、前期の志望者数は3%増です。特に男子は上位層が厚くなっています。

昭和学院秀英(千葉市美浜区)の1回は第一志望入試ですので、一般入試は2回からです。2回の今春入試は応募者数が17%という大幅な減少でしたが、9月の志望者は男女合わせて15%減で減少傾向に歯止めがかかっていません。このまま行けば難易度も緩和する可能性が高いでしょう。

③ 埼玉

開智 開智 開智(さいたま市岩槻区)は人気の先端クラスの定員をA20→30名、B30→50名と増員し、一貫クラスは1回150→130名、2回40→30名と減員します。先端クラスは男子の志望者増が目立ち、Aが10%増、Bは21%増、一貫クラスは1回・2回ともに3%減です。 先端クラスは応募者が相当に増えると予想されますが、おそらく増加分の多くは東京・神奈川からの試し受験者ですから辞退者を見込んで合格者をかなり出すと思われ、形式倍率が上がっても実際のボーダーが上がることはないでしょう。

開智と並ぶ人気校の栄東(さいたま市見沼区)は2011年入試で総定員を倍増し、2012年入試では東大クラスの定員を倍増しさらに人気上昇、応募者が延べ8,172名という大規模入試になりました。2013年入試では人気の東大クラスⅠを60→80名、Ⅱを20→40名と増員(難関大クラスAは120→100名、Bは30→20名と減員)、また特待生の合格も1、000名(!)出すと宣言していてますます人気が上昇しています。東大クラスⅠが41%増、Ⅱは40%増、難関大クラスAが9%増、Bは10%減です。増加分は今春入試と同じくほとんどが東京・神奈川の「試し受験生」と思われます。2012年入試では応募総数15%増に合格者総数57%増としたため入学者が大幅に超過し難易度も低下しました。そのため2013年入試では合格者数を抑え気味にする可能性があり、その場合は定員増の東大クラスのボーダーラインが若干下がっても、定員減の難関大クラスの難易度がややアップし2011年のレベルに戻るかもしれません。

(4)主要大学付属校の志望動向

最初に早慶大系列校の志望動向を見てみます。まず下に10月模試の志望者の今年と去年の志望者数の前年比(%)の一覧を見てください。Mは男子、Fは女子です。

・慶應普通部 M 94%  
・慶應中等部 M 93% F 101%
・慶應湘南 M 96% F 99%
・早大学院 M 70%  
・早稲田実業 M 100% F 129%
・早稲田① M 97%  

早慶大系列校で志望者が増えているのは、慶應中等部(港区)と早稲田実業(国分寺市)の女子だけです。両校の女子はここ数年応募者の減少傾向が続いているのでその反動によるもの思われます。慶應湘南藤沢(藤沢市)は男女ともほぼ前年並みです。

7月から10月までの変動で目につくのは、慶應普通部(横浜市港北区)が4%増から6%減と大きく減り、それに対応するように慶應中等部の男子が12%減から7%減まで増えています。また早大学院(練馬区)は39%の大幅減からいくらか回復していますがそれでも30%減です。

次にMARCH大系列校を見てみます。

・明大明治① MF 88%  
・明大中野① M 99%  
・明中八王子① M 78.0% F 116%
・青山学院 M 71% F 81%
・立教池袋① M 92%  
・立教新座① M 81%  
・立教女学院 F 88%  
・中央大附① MF 84%  
・中大横浜① MF 121%  
・法政大学② M 92% F 100%
・法政第二① M 102%  

すぐ気がつくのは中大横浜(‘13年4月より横浜市都筑区)の増加ぶりですが、これでも7月模試の男子73%増、女子42%増からだいぶ落ち着いてきています。

その他ほとんどが7月以降減り気味ですが、法政大学(三鷹市)の女子は7月の15%減から大きく増えて10月は増減無しです

明大明治(調布市)は女子受験生のレベルが上がってきているのに対応して女子の合格者を若干増やすとのことです。当然男子の合格者数は減り、男子はボーダーラインあたりが厳しくなると予想されます。

その他の学校では

・学習院① M 110%
・学習院女子A F 90%
・日本女子大附① F 106%

男子では珍しく学習院(豊島区)が10%増とかなりの増加ですが、これはここ数年の応募者減に対する反動による増加でしょう。また学習院女子(新宿区)の10%減という相当な志望者減は今春の倍率上昇に対する敬遠と思われます。

応募者の減少が何年も続いていた日本女子大附(川崎市多摩区)は、ようやく増加に転じて6%増です。名門女子大の付属校ながら入試では苦労してきましたが、近年では広報活動にも力を入れ、中等教育における女子教育の意義や創立以来の理数教育の取り組みなどを積極的にアピールした成果でしょうか。

以上の主要大学付属校20校の志望者は総計では8%の減少で、男女別に見ると男子の減少幅の方がかなり大きくなっています。今春入試で主要大学付属校の応募者減が目立ちましたが、来春入試でもこの傾向は男子を中心に続きそうです。

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