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そうだったのか中学入試
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コラム「そうだったのか!中学入試」
トップページ > コラム「そうだったのか!中学入試」第51~60話 > 第57話 「2014年中学入試速報! -東京の私立中入試 (2) 女子校-」

第57話「2014年中学入試速報! -東京の私立中入試 (2) 女子校-」

2014年5月15日

前回の東京の男子校に続き、今回は東京の女子校の入試状況についてのレポートです。
なお学校名の右の数字は2013年→2014年の応募者(前年比)と倍率、倍率は合格者/受験者による実質倍率で合格者は正規合格者で繰り上げ合格者を含めずに算出しています。

2.女子校



まず最上位3校(女子御三家)の応募状況を見てみます。

桜蔭 523→514名(98%) 2.0→1.9倍
女子学院 707→744名(105%) 2.5→2.5倍
雙葉 411→351名(85%) 3.4→3.0倍

女子最難関といわれる桜蔭(文京区)の応募者は2%減、受験者では3%減です。補欠候補が18名発表され15名が繰り上げになりました。男子の開成と同様に女子トップ層の桜蔭への一極集中が続いていましたが、この2年間は応募者の減少が続いていてやや拡散傾向が出てきているようです。桜蔭ではなく女子学院を選ぶ受験生がいくらか増えてきているのかもしれません。

明治3年(1870年)の設立で創立144年目の(横浜のフェリス女学院と並び)日本最古のプロテスタント・ミッション校の女子学院(千代田区)は3校の中で唯一応募者が増加しています。これは前年の倍率がわずかに下がった反動と、東大が23→37名など最難関国立大の合格実績が伸びたことによるものでしょう。

明治8年(1875年)に設立され創立139年目を迎えたカトリック・ミッション校の雙葉(千代田区)は中学の募集定員が100名の小規模募集校です。固定ファンが多く第一志望者の多い学校として知られていますが、応募者が432→411→351名とこの2年間で2割近く減っています。さすがにここまで減ると難易度がボーダーあたりで緩和しているようです。なお今春は東大合格者が11→15名と伸びています。

2015年2月1日は日曜日となるため、例年1日に入試を行っているプロテスタント系のミッション校の中に日曜を避けて入試日を2日に移動(一部の学校は1日午後へ移動)する学校があります(ミッション・ショックあるいはミッション・チャンスと呼ばれています)。上記3校は1日入試校ですが、女子学院が2日入試になるため、桜蔭―女子学院、雙葉―女子学院という併願パターンが可能になると同時に、各校とも応募者数が大きく増えますから注意が必要です。

上記の3校に次ぐレベルの学校を見て見ます。

豊島岡女子学園 1回 1,181→1,133名(96%) 2.8→2.6倍
2回 1,050→988名(94%) 10.7→8.3倍
3回 908→817名(90%) 9.1→8.6倍
?友学園女子 1次 363→476名(131%) 1.7→2.0倍
2次 502→597名(119%) 2.0→2.6倍
3次 459→556名(121%) 4.1→5.4倍
吉祥女子 1回 461→494名(108%) 2.4→2.4倍
2回 702→699名 (100%) 2.7→2.7倍
3回 571→574名(101%) 7.8→7.8倍
頌栄女子学院 1回 301→337名(112%) 2.3→2.7倍
2回 592→592名(100%) 4.0→3.9倍

豊島岡女子学園(豊島区)は入試レベルから見れば前述の女子御三家にほぼ肩を並べていて、とても御三家の「すべり止め」とは言えない難易度です。国公立志向が強く、理系進学、特に医学部への進学が多いため、御三家の中でも桜蔭との併願者が多いことで知られています。この2年間は応募者の増加が続きましたが、今年は応募総数が6%減でした。?友学園女子や吉祥女子へ回った受験生もいたものと思われます。なおこの3年間の東大合格者の推移は25→27→33名です。

?友学園女子(世田谷区)は今年の上位女子校で最も注目を集めた学校です。1次の定員を20名増員し、2次を20名減員しましたが、1次が31%増、減員した2次も19%増、総計では20%増です。校風のせいか女子学院やフェリス女学院との併願者が多いのですが、近年では桜蔭との併願者も増えています。今年は都立小石川や都立桜修館など公立一貫校との併願者が目につきました。

吉祥女子
吉祥女子
吉祥女子(武蔵野市)は前年入試で応募総数が19%の大幅増でしたが、今年も2%増と微増ながら2年連続の増加です。応募者が8%増だった1回は豊島岡女子や浦和明の星女子との併願者が増えて受験生のレベルが上がっているようです。所在地は武蔵野市で多摩地区の学校ですが杉並区との境に立地し、最寄駅もJR中央線・東京メトロ東西線の西荻窪駅で以前から杉並区・中野区・練馬区などからの受験生が多かったのですが、昨年あたりから新宿区や品川区などの都心方面からの受験生が増えています。追加合格を9名出しましたが、志望順位の高い受験生が増えて手続き率が上がっており、辞退者が予想外に少なかったため入学者が超過し1クラス増設になりました。2015入試では女子学院や立教女学院などのミッション校の入試日移動を考慮して、1回の定員を102→114名と増員、2回を102→90名と減員します。

頌栄女子学院(港区)はプロテスタント系のキリスト教主義学校です。帰国生が多く2回の帰国生入試で計195名の応募があり94名が合格しています。一般入試の応募者は前年が7%増でしたが、今年も1回が12%増、2回は前年同数でした。以前は早慶上智大など文系の難関私大の圧倒的な実績で知られていましたが、近年では理系進学者も増えてきて難関国公立大や医学部へのシフトを強めています。今春の早慶上智大合格実績が271→190名と大幅ダウンしていますが、これは理系志望者(多くは国公立大志望です)が過去最高の40%まで増えたためです。併願校は女子学院、?友学園女子、フェリス女学院、横浜雙葉などです。2015年の2月1日は日曜日ですが、入試日を変えないため応募者増が確実で要注意です。

次に女子大付属校を見ていきますが、付属といっても他大学進学が主流になっている学校が多くなっているのは周知のところです。まず上位レベル4校から見ていきます。

白百合学園 305→299名(98%) 2.0→2.4倍
立教女学院 299→277名(93%) 2.4→2.2倍
学習院女子 A 263→212名(81%) 2.5→1.8倍
B 400→298名(75%) 5.3→3.5倍
東洋英和女学院 A 234→195名(83%) 2.3→2.0倍
B 348→307名(88%) 4.3→3.1倍

白百合学園(千代田区)は創立133年目を迎えたカトリックのミッション校です。幼稚園から大学院までの総合学園で全国に姉妹校がありますが、なんといっても九段の白百合学園中学は多くの人が代表的なカトリックの女子校として思い浮かべる学校でしょう。しかし世間的なイメージと異なり、実際には難関大や医学部などへの進学者が多い「バリバリの進学校」です。一般の応募者は2%減ですが合格者を136→114名と絞ったため倍率は2.0→2.4倍と上がり厳しい入試となりました。1月8日に行われた帰国入試は一般生と別授業を導入したことへの支持があったのか応募者が30→53名と大きく増え、倍率が1.3→1.9倍に上昇しています。

立教女学院(杉並区)は創立137年目を迎えたプロテスタントのミッション校で、東京西部の女子校では最もブランドイメージが高い伝統校です。立教女学院短大の併設校で立教大学とは別法人ですが、2010年入学生から立教大学への推薦入学枠が121名まで拡大されています。応募者はこの3年減少が続き、今年は7%減でした。?友学園女子や吉祥女子などとの競合によるものでしょう。倍率は2.3→2.2倍とわずかに低下しています。12月20日に行われた帰国入試は応募者が68→88名と増加しています。なお2015年入試では日曜日を避けて入試日が2月2日に変わります。

学習院女子(新宿区)は明治18年(1885年)に設立された華族女学校が前身で、現在では普通の私立女子校ですが、今春は併設小学校から皇族(敬宮愛子内親王)が入学するために一般家庭の受験生には敬遠された可能性があります。応募者はAが19%減、Bは青山学院の入試日移動の影響もあり25%減です。Aは第一志望者が多く難易度はあまり変わっていないようです。1月18日に行われた帰国入試の応募者は前年より2名少ない73名でしたが、受験者は逆に9名多い51名で倍率も1.9→2.0倍とわずかに上がっています。

東洋英和女学院
東洋英和女学院
東洋英和女学院(港区)は創立130年目を迎えたプロテスタントのミッション校です。応募者はAが17%減で倍率が2.3→2.0倍に下がり難易度もやや低下しているようです。Bは4日から3日に戻りましたが、青山学院の入試日と重複したため12%減で合格者を3名増の49名としたため倍率が4.3→3.1倍に下がっています。現在放映中のNHKの朝の連続テレビ小説「花子とアン」で明治時代の東洋英和女学校が、長じて[赤毛のアン」などの翻訳などで著名な翻訳家となる主人公が給費生として学ぶミッション系の女学校として描かれており(学校名は変えてありますが)、人気上昇の可能性もありそうです。Aが日曜日を避けて2月2日となり入試状況が大きく変わる可能性があり要注意です。

次に中堅レベルの学校をみていきます。まず女子大の付属校から見ていきますが、上記の4校以上に他大学進学にシフトしていて、実質的に進学校と考えた方がよいかもしれません。

恵泉女学園 A1回 216→235名(109%) 2.2→2.0倍
S 437→698名(160%) 2.0→1.5倍
A2回 350→376名(107%) 3.5→3.5倍
大妻 1回 268→304名(113%) 1.8→1.9倍
2回 629→636名(101% 1.9→1.8倍
3回 591→585名(99%) 2.9→3.0倍
大妻多摩 1回午前 152→167名(110%) 2.6→2.5倍
1回午後 339→374名(110%) 2.1→1.9倍
2回 372→393名(106%) 2.2→2.5倍
3回 311→322名(104%) 3.2→3.5倍
大妻中野 1回 140→198名(141%) 1.4→2.0倍
2回 642→747名(116%) 1.2→1.6倍*
3回 470→676名(144%) 1.0→1.8倍*
4回 252→342名(136%) 1.0→1.5倍*
共立女子 A 498→500名(101%) 2.3→2.2倍
B 856→886名(104%) 2.6→2.5倍
C 771→731名(95%) 6.6→9.3倍
実践女子学園 1回 253→235名(93%) 2.0→1.7倍
国際 50→60名(120%) 1.4→1.2倍
2回 545→491名(90%) 2.6→1.6倍
3回 494→469名(95%) 2.6→1.5倍
昭和女子大 A 160→163名(102%) 2.0→2.1倍
B 312→340名(109%) 1.9→2.1倍
C 331→317名(96%) 2.3→2.2倍
跡見学園 1回 268→255名(95%) 1.9→1.7倍
2回 504→471名(93%) 2.0→1.5倍
3回 463→542名(117%) 1.6→2.6倍

恵泉女学園
恵泉女学園
恵泉女学園(世田谷区)はプロテスタント系のキリスト教主義学校で併設の恵泉女学園大学への進学は5%前後です。3回の入試を4科目で行っていましたが、今年は2月2日が日曜日だったため、2回をS方式という2科目の午後入試に変え、面接のかわりに試験終了後に自己申告カードの記入となりました。これにともない前年までの1回・3回をA方式1回・2回と名称変更しています(各回の日程、定員は変更なし)。このS方式の導入が人気を呼んで2日のSの応募者が60%増だっただけでなく1日のA1回、4日のA2回の応募者も増加しています。第一志望率が高い学校ですが、今年は例年になく上位校との併願者が増えたためSはもとよりA1回も合格者を多めに出しましたが、Sの手続き率が予想外に高く入学者が超過しています。そのためA2回は合格者を絞って厳しい入試となりました。なお2015年は2月1日が日曜日になるため、2月1日がS方式となるので注意が必要です。

大妻系の3校はいずれも好調な入試でしたが、本家ともいうべき大妻(千代田区)は難関私大の合格実績が良く、前年の応募者減の反動もあったのか、2回・3回は前年並みでしたが1回の応募者が13%増です

大妻多摩(多摩市)は前年午後入試の導入で大幅に応募者が増えましたが、今年も4回の入試すべてで応募者が増加し、総数では7%増です。上位校との併願者が増えて受験生のレベルは上がっています。その分合格者を増やしたため倍率がわずかに下がっています。また辞退者が予想以上に出たため、珍しく繰り上げ合格を23名出しました。結局のところ難易度は前年並みだったようです。

大妻中野(中野区)も4回の入試すべてで応募者が増加し、総数では31%も増加し過去最高となりました。前年入試で大きく倍率が低下した反動もありますが、前年春の新校舎完成と難関私大の合格実績の伸長によるものでしょう(*印のついている倍率は一般クラスへのスライド合格者を加えた場合の倍率で、アドバンスクラス合格の倍率は2回が18.7倍、3回が16.9倍、4回が8.6倍です。)

跡見学園(文京区)は3回の応募総数は3%増ですが、志望順位の高い受験生が多い1回・2回の応募者が減って難易度もやや緩和しています。

次に大学付属以外の主な中堅校を見ていきます。

晃華学園 1回 114→82名(72%) 2.0→1.6倍
2回 232→171名(74%) 2.2→1.5倍
3回 237→216名(91%) 2.6→1.7倍
光塩女子学院 1回 141→187名(133%) 1.5→1.8倍
2回 117→160名(138%) 1.5→2.2倍
普連土学園 1次 173→159名(92%) 1.8→1.7倍
2次 567→473名(83%) 2.0→2.1倍
3次 253→237名(94%) 2.9→2.1倍
東京女学館 1回 152→135名(89%) 1.8→1.6倍
2回 611→396名(65%) 3.7→2.1倍
3回 476→308名(65%) 3.1→2.3倍
国際 78→84名(108%) 1.7→1.7倍
山脇学園 A 427→437名(102%) 3.1→3.1倍
B 804→817名(102%) 3.1→2.7倍
C 681→743名(109%) 4.5→6.9倍

晃華学園(調布市)は2013年より1回の定員を増員し、前年の東大2名など好調な大学合格実績もあって応募者が急増しましたが、今年は前年の反動もあって応募総数で583→469名と20%減です。しかし減っているのはチャレンジ層だったようで、上位層は変わらず第一志望率が上がって合格者が絞り込まれ難易度は下がっていません。補欠候補も19名発表されましたが、手続き率が高く繰り上げは5名にとどまりました。2015年入試から入試回を1回減らし、1回(2/1)60名、2回(2/3)50名の2回入試となります。

光塩女子学院(杉並区)は2013年入試で大きく応募者を減らしましたが、今年は前年の大学合格実績が東大0→4名、一橋大0→8名、東工大0→2名、早慶上智大80→153名など大きく伸びたためか、応募者が1回33%増、2回37%増と大幅な増加で、前年低下した難易度も回復しています。

東京女学館
東京女学館
東京女学館(渋谷区)は2013年入試で一般学級の午後入試を2月2日に新設し611名の応募者を集めましたが、その反動もあってか今年は一般学級の入試は3回とも応募者が減って総数で1,239→839名と32%の大幅減です。2015年入試では2月1日にも午後入試を増設します。なお東京女学館大学は閉学を前提に2013年4月より学生募集を停止しています。

山脇学園(港区)は「山脇ルネサンス」と称する学校改革の進展、その結果の大学合格実績の伸び、新校舎建設によって前年は応募総数が37%増となりました。今年も勢いが続いていますが応募者の増加は総数で5%です。併願校も大妻や頌栄女子学院など上位校が増えていて受験生のレベルが上がっているのが見てとれます。なお山脇学園短大は2011年3月に最後の卒業生を送り出して、60年の歴史に幕を下ろしています。

三輪田学園 1回 179→147名(82%) 1.8→1.5倍
2回 318→226名(71%) 1.9→1.2倍
3回 292→208名(71%) 2.5→1.3倍
田園調布学園 1回 235→140名(60%) 2.2→1.5倍
2回 587→454名(77%) 1.7→1.4倍
3回 398→273名(69%) 3.5→1.9倍
富士見 1回 321→308名(96%) 2.3→2.2倍
2回 400→400名(100%) 2.5→2.8倍
3回 231→236名(102%) 2.4→2.3倍
江戸川女子 AO 350→307名(88%) 2.1→2.0倍
1回 212→193名(91%) 1.8→1.9倍
2回 179→131名(73%) 3.7→3.5倍
3回 121→116名(96%) 2.9→3.0倍
品川女子学院 1回 356→318名(89%) 2.7→2.4倍
2回 526→583名(111%) 2.5→3.1倍
3回 356→353名(99%) 7.7→4.7倍

三輪田学園
三輪田学園
三輪田学園(千代田区)は地味ながら着実な学校改革で評価が上がっている学校です。しかし伸びているとはいえ大学合格実績などで競合する前述の山脇学園などに今一歩の遅れをとっているためか、今年は応募者が3回の入試すべてで大きく減少。また欠席者が多かったため2回・3回の受験者はほぼ半減で、難易度も相当に緩和しています。ただこの春の大学合格実績が早慶大9→21名、GMARCH大53→86名と大きく伸びていますから、2015年入試では応募者数を回復する可能性が高いでしょう。なお2015年入試で面接を廃止のうえ、1回の定員を80→90名と増員、2回を60→55名、3回を30→25名と減員、また2回・3回の日程を2/3→2/2、2/5→2/4と前倒しします。

田園調布学園(世田谷区)は併設大学(田園調布大学)がありますが進学者はおらず、完全に進学校です。周辺の学校の共学化や競合校の動きの中で埋没してしまったのか、応募者が大幅に減少し難易度も緩和しています。なお2015年入試で1回の定員を90→100名に増員、2回を90→80名に減員、理社の配点を各50→各60点に変更します。また1回(2/1)と同日におこなっていた帰国生入試を12月20日と別日程で実施します。

富士見(練馬区)は1回(2/1)の応募者は微減ですが上位層が厚くなっています。2回(2/2)の応募者は前年同数ですが合格者が絞られて倍率は2.5→2.8倍と上昇しています。練馬区・板橋区の受験生が多いのは例年通りですが、今年は中野区の受験生が増えています。

江戸川女子(江戸川区)は併設大学(江戸川大学)がありますが進学者はおらず、完全に進学校です。AO入試(2/1午後)を含めて4回の入試を行っていますが、最後の3回(2/3)の応募者が微減だった以外はかなりの減少で総数では15%減です。1月の千葉入試で入試を終える千葉県生が増えて、千葉方面の受験生が減ったことと、それに加えて都内生の減少は安田学園の共学化の影響があったものと思われます。合格者を絞り込んで前年並みの倍率を維持し、難易度はほぼ前年並みでした。

品川女子学院(品川区)は2回・3回を1日ずつ前倒して定員を2回80→70名と減員、3回20→30名と増員しました。1回の応募者は11%減ですが、2回は減員にもかかわらず10%増、3回も応募者は前年並みでしたが受験者は10%増となりました。全体にチャレンジ層が減り上位層が増えているようで、国立大付属や横浜共立、横浜雙葉などの難関校との併願者が目につきます。

(追記)
①最近になって戸板中学校・戸板女子高校が2015年より「三田国際学園中学校・高等学校」と校名変更したうえ中高同時に共学校に転換すると発表がありました。1993年に現在の世田谷区用賀に移転しましたが、前身の旧制三田高等女学校創立の地、港区三田にちなんだ学校名です。またグローバル時代に対応した子供たちを育てる教育を目指す学校として生まれ変わるとのことです。

②2015年春の戸板の共学化が判明して数日後に、今度は日本橋女学館の共学化のニュースが入ってきました。この4月に開智学園の青木理事長が日本橋女学館の理事長・校長に就任された時点で共学化は予想されていましたが、いち早く2015年4月から中学校名を変更の上、共学化を決定しました。新校名は未発表ですが「開智日本橋(または日本橋開智)」が有力候補となっているようです。また高校は中学の共学1期生が高校に進学する2018年に校名変更して共学化する予定のようです。新校名の正式発表や教育の内容、入試に関することなどは6月11日の塾対象説明会で発表されます。

(おわり)



[次回予告] 「2014年中学入試速報!-東京の私立中入試 ③ 共学校-」

次回は東京の私立中入試の最後で共学校の入試状況のレポートです。東京では男女御三家など伝統的な進学校はほとんど別学校ですが、逆に主要大学付属校はほとんどが共学校で、中堅の別学校もこの10数年で共学化した学校が増えています。別学校以上に入試状況が大きく変動する共学校の入試についてお伝えしていきます。

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